SEO(検索エンジン最適化)実践ガイド – SEOとは?仕組みと方法

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SEO(検索エンジン最適化)実践ガイド SEOとは? 意味と方法

SEO(Search Engine Optimization: 検索エンジン最適化)とは、自社のウェブサイトを検索エンジンとそのユーザーに最適化し検索結果の上位に表示させることで、自然検索からの無料のアクセスを増加させる取り組みを意味しています。このガイドでは、SEOの意味や仕組みから自分で実施する方法まで、初心者にもわかりやすく簡潔に解説します。

SEOとは

SEO(Search Engine Optimizaiton: 検索エンジン最適化)とは、ウェブページやウェブサイトを検索エンジンとそのユーザーに最適化し検索結果で上位に表示させることで、自然検索から無料のアクセスを増加させる取り組みを意味します1。SEOは主に、検索ユーザーのニーズにぴったり一致するコンテンツの作成を通じて実施します。

SEOの最大の特長は、見込み客のほうから自分の意思でアクセスしてくれることです。見込み客は疑問や困りごとが発生したときに自分の意思で検索し、自分の意思であなたのサイトへと訪問し、自分の意思であなたのコンテンツを見てくれます。これは、オプトインメールが無視され、ディスプレイ広告が煩わしがられるのと対象的です。

市場におけるSEOの意味

自然検索(広告ではない無料の検索結果)はオンラインで最大のアクセス経路です。人々はオンラインで求める情報を見つけるために検索エンジンを主に使用しており、自然検索が生み出すアクセスは追跡可能なアクセスの53%を占めています2(下図)。この自然トラフィックはSEOによって獲得されたものです。

主要な集客チャネルにおける自然検索のシェアは53%

上記の割合を企業のウェブマーケティング予算に置き換えるなら、SEOに割く予算は、有料検索(リスティング広告)予算の3倍超、SNSマーケティング予算の10倍超が適切な水準となります。SEOを自分で実施すれば金銭的な予算は不要ですが、時間や労力といったリソースは十分に確保する必要があります。

また下図に示したとおり、Google検索では上位3位までに表示されたリンクが全クリックの54.4%を獲得し、上位5位までで69.1%のクリックを獲得します3。企業が自社のビジネス領域に関心を持つ人々を自然検索から集客しようとするとき、SEOによる検索結果での上位表示は欠かせません

Google検索における順位ごとのクリック率

検索エンジンからのアクセスはオンラインのアクセス経路として最大ですが、そのほとんどは検索結果の上位に表示されたサイトが獲得しています。検索結果の上位に表示されることで、より多くの見込み客を集めることができるのです。多くの企業が検索結果での上位表示を目指してSEOを実施するのはこれが理由です。

SEOの名称の由来

2000年代初頭までのSEOでは、検索エンジンの仕組みをよく理解し、検索エンジンがクロールやインデックスを正確に行えるように最適化することが必須でした。検索エンジンの性能が貧弱だったために、検索エンジンに最適化されたHTMLを作成する必要があったのです。SEO(Search Engine Optimization: 検索エンジン最適化)の名称はその頃の状況に由来しています。

しかし現在では、Wordpressをはじめとする検索エンジンフレンドリーに設計された各種のCMSを利用してウェブサイトが構築されることがほとんどですから、検索エンジンの仕組みを知り、検索エンジンに最適化することよりも、検索ユーザーを知り、検索ユーザーに最適化することのほうがはるかに重要です。次項ではごく簡単に検索エンジンの仕組みを解説します。

検索エンジンの仕組み

検索エンジンが検索結果を出力するプロセスは大まかに3段階あり、ウェブ上のページを収集する「クロール」、収集したページをデータベースに格納する「インデックス」、そして、検索ユーザーが入力したクエリ(検索キーワード)に応じて適合するページをリストする「ランキング」です。

  1. クロール – クローラーまたはロボットと呼ばれるソフトウエアがウェブ上のページを巡回し、ページや画像のデータを収集します。巡回先のURLは、個々のページの内部リンクXMLサイトマップから取得しています。
  2. インデックス – クロールしたページのコンテンツやメタデータ、各種のシグナルを分析し、インデックスと呼ばれる大規模なデータベースに格納します。ただしクロールしたすべてのページをインデックスに格納するわけではなく、人気が低いページや内容の薄いページはインデックスされないこともあります。
  3. ランキング – 検索ユーザーが入力したクエリ(検索キーワード)に対して、検索意図との一致性をアルゴリズムが計算し、適合度の高いものから順に検索結果にリストします。検索順位が決まる仕組みについては次項で解説します。

検索順位が決まる仕組み

検索結果を生成するアルゴリズムは、まず検索ユーザーが入力したクエリ(検索キーワード)を分析してその背後にある検索意図を推測します。次いで検索意図に沿った答えとしてふさわしいページをインデックスから選び出し、最後にページの品質リンクによる人気度など様々な要因を加味して、適合度の高い順に検索結果にリストします(下図)。

Google検索のクエリープロセシングの模式図。クエリの投げかけ、検索意図の推測、意図に沿うページの抽出、ランク付けの順にプロセスが進みます。

このためSEOで何よりも重要なものは、ユーザーの検索意図(検索の目的)に合っていて、その検索意図を満足させるコンテンツです。ユーザーの質問に対する的確な答えを用意することと、それを正確でわかりやすく表現することが現在のSEOに求められることであり、先述した「検索ユーザーに最適化する」とはこのようなことを意味します。

順位を決める評価基準

順位づけの評価基準やそのバランスは明らかにされていませんが、Google検索セントラルやGoogle検索品質評価ガイドラインなどすでに公表されている情報をもとにすると、検索意図との一致コンテンツ品質E-E-A-T独自性なども含む)、リンクによる人気度内部リンク構造も含む)、サイト外部での評判などであることがわかっています。より詳しくは後述のSEO施策の種類で説明します。

SEOでやることの概略

SEOの作業内容の中心は、検索エンジンのユーザーに着目し、その検索ニーズを満たすようにウェブサイトを作り込んでいくことです。また、作成したコンテンツを適切に宣伝することも欠かせません。こうしたことを日々実施していくのが現在のSEOです。SEOの作業内容は次の通りです。

  1. 見込み客の疑問を特定する
  2. 疑問に対する答えを提供する
  3. キーワードに最適化する
  4. 内部リンクを最適化する
  5. 外部に向けて宣伝する

見込み客の疑問を特定する

自社が専門とする領域の範囲内で、見込み客が検索エンジンを使って調べている疑問を特定します。製品やサービスの購入を検討しているときに生じる具体的な疑問から、もっと以前の漠然とした疑問まで、マーケティングファネルの各段階に応じた疑問をリストアップします。この段階で必要になるのは自社の見込み客に対する深い理解です。

疑問に対する答えを提供する

前項でリストアップした見込み客の疑問ごとに、その疑問を解消できる万全な答えとなる有用で質の高いコンテンツを作り込みます。このとき、信頼できる出典を示しながら丁寧に説明することで、プロとしての豊富な専門知識と信頼性を示します。この段階で必要になるのは自社の業務に関連する行動な専門知識です。

キーワードに最適化する

見込み客が検索するときに使いそうなキーワードを推測し、ページタイトル見出し本文の中に適度に含ませます。なおキーワードは不自然なほど繰り返す必要はなく、ごく自然に現れる程度で十分です。迷ったときは常に、読者にとっての読みやすさとわかりやすさを優先しましょう。

各コンテンツの本文中から、サイト内の関連性のあるページに内部リンクします。このときリンクの文字列にはリンク先をよく表す簡潔なものを使います。このようにすることで、利用者に関連ページを案内すると同時に、検索エンジンがページ同士の関連性を理解するのを助けます。内部リンクをより効果的にするトピッククラスターという戦術もあります。

外部に向けて宣伝する

作成したコンテンツをウェブの世界の片隅にひっそりと公開しただけでは、見る人は少なく、話題にもならず、被リンクも集まりません。検索エンジンからの評価を高めるためには、個人のSNSアカウントで関連するコミュニティにコンテンツのURLを共有するなどの適切な宣伝を通じて被リンクの獲得ポジティブな評判の確立を目指します。この段階で必要になるのは対外的な社交性です。

SEO施策の種類と詳細

実際のSEOの作業には主に3つの側面があります。ウェブサイトの技術的な側面を最適化するテクニカルSEOと、主としてウェブサイト上のコンテンツを最適化するオンページSEO(内部SEO対策といわれることもあります)、そしてウェブサイトの外部に働きかけて被リンクや評判などの外部評価を構築するオフページSEO(外部SEO対策といわれることもあります)です。

SEOの3タイプの施策をピラミッド状に表現したグラフ。底辺がテクニカルSEO、中央がオンページSEO、頂点がオフページSEO

上図に示したように、検索エンジンにサイトやページを正しく把握させるテクニカルSEOはすべての基礎となり、コンテンツの制作や管理を担うオンページSEOが日々の作業の中心で、適切な宣伝を実施して被リンクや肯定的な評判を構築するオフページSEOは仕上げ部分にあたります。

テクニカルSEO

テクニカルSEOとは、検索エンジンがウェブサイトを正しく把握するための技術的な側面を最適化することをいいます。テクニカルSEOは検索エンジンにとってウェブサイトの構造やコンテンツを理解しやすくし、正しくクロールやインデックスすることを助けるもので、具体的には次のようなものを含みます。

テクニカルSEOはサイト内に技術的な問題がある場合には大きな効果を発揮するほか、独自のシステムで運用されているサイトでは一定の重要性があります。その一方で、SEOフレンドリーに設計された一般的なCMSやカートシステムで運用されているサイトでは、テクニカルSEOの必要性はほとんどありません。

ある程度普及している一般的なCMSやカートシステムを使っていて技術的な問題が発生しているケースのほぼすべては、不用意なカスタマイズが原因です。そのシステムを熟知していないならカスタマイズは慎重に、最小限にとどめるべきです。物事をシンプルに保つことで問題を起こしにくくなるだけでなく、ユーザーや検索エンジンを迷わせずにすみます

オンページSEO

オンページSEOとは、簡単に言えば検索ユーザーのニーズを満たすようにウェブサイト上のコンテンツを作り込むことです。これこそが現在のSEOの中心的な作業であり、検索ユーザーへの最適化です。オンページSEOでは、ユーザーの検索意図に合致し、しかも有用で高品質な独自のコンテンツを制作・運用することを中心に、次のようなものを含みます。

上記の各項について、同じ検索結果に表示される他のページのどれよりも優れたページを作り込めば、自社のページが上位に表示される可能性を最大にできます。労力を惜しまず、他のどのページよりも専門性や独自性に優れ、正確で読みやすくわかりやすいページを作成しましょう。

オンページSEOの要件は自社の顧客のニーズを深く理解していると同時に自社の業務について高度な専門知識を持った著者がコンテンツを作成することです。中小企業であれば、このような要件を満たす人材は経営者または後継者しかいないのが普通です。経営者または後継者が実作業か監修を担当するのが最善です。

オフページSEO

オフページSEOとはウェブサイトやコンテンツ著者の認知度や人気や評判を高める施策です。ブランディングや広報に属する取り組みとして、管理しているウェブサイトの外部に働きかけます。オフページSEOは、検索順位において人気度の占める割合が大きいECサイトのSEOや、地域での評判が重要なローカルビジネスなどで特に重要です。

  • コンテンツの発信や、オンラインやオフラインでの社交、デジタルPRなどを通じて自然で高品質な被リンクを構築する
  • コンテンツの品質と日頃の業務によって著者やサイトに対するポジティブな評判を構築する
  • Googleマップを代表とする第三者のサイト上でポジティブで充実したレビューを獲得するべく、顧客や取引先に働きかける。
  • X(旧Twitter)やFacebookページやInstagramといったSNSのフォロワーを拡大し、オンラインでの存在感を向上させる。

テクニカルSEOやオンページSEOはサイト運営者が完全に制御できる一方で、このオフサイトSEOは主に外部の第三者の反応ですから、サイト運営者が介入できる範囲は限定的です。しかしPageRankに代表されるようにGoogleはサイト外部の第三者の評価を重視するため、人気や評判や存在感を高めるオフページSEOにも積極的に取り組む必要があります。

オフページSEOの実施にあたっては、SMO(ソーシャルメディア最適化)が有用です。ソーシャルメディアを活用し、あらかじめ業界のコミュニティのような場所でのオンラインプレゼンスを確立しておけば、コンテンツを話題にしてもらいやすくなり、ソーシャルシグナルやサイテーション、被リンクの獲得につながります。

SEOの重要コンセプト

ここでは現在から近い将来にわたるSEOを理解し実践するうえで特に重要なコンセプトに絞って簡単に解説していきます。これらはどれもGoogle検索品質評価ガイドライン4で紹介されているもので、Googleがどのような状況下でどのようなページを高く評価しようとしているかを理解できるとともに、SEOの実施において注力すべきことを明確にできます。

検索意図とニーズメット(Needs Met)

検索結果の順位は、ユーザーが入力したクエリの背後にある検索意図との一致度と、評判や信頼性を含めたページの品質で決まります。ページの品質がどれだけ優れていても、ユーザーの検索意図と一致していなければ検索結果の上位には表示されません。この意味で、SEOにおいて最も重要なのは検索意図の理解です。

5種類の検索意図。情報を探すことを意図するインフォメーショナル・クエリ、取引を意図するトランザクショナルクエリ、商取引のための調査を意図するコマーシャル・クエリ、場所を探すことを意図するローカル・クエリ、特定のウェブページへの移動を意図するナビゲーショナル・クエリ

そしてニーズメットとは、検索ユーザーの検索意図に焦点を当て、そのコンテンツが検索ユーザーにとってどれだけ役立ち、どれだけ満足のいくものかを判断します。SEOでは、ユーザーの検索意図を理解したうえで、その検索意図を的確に満たし、より役立ち、より満足のいくニーズメットなページを制作することで、検索結果の上位表示を狙います。

ウェブサイトとコンテンツ著者の評判

Googleが情報の正確性や信頼性を計るとき、サイトやページの外部からの評価を重視します。あるサイト上にあるすべての情報はそのサイトの運営者が完全にコントロールできますから、実際以上に立派に見えるように虚飾することも、不正確な情報を正確だと偽ることも、どんなことでもできてしまいます。そのサイト上にある情報だけでは正確性や信頼性は担保できないのです。

そこでGoogleは、ウェブサイト運営者やコンテンツ著者の管理下にない第三者による評判情報を重視します。ウェブ上のページ同士のリンク関係に着目しリンクを一種の支持投票のように扱うPageRankは、サイトやページの外部からの評価を使って情報の正確性や信頼性を計る指標の代表例です。

現在ではリンク関係だけに限らず、ウェブ上での特定のサイトやコンテンツ著者への言及(サイテーションといいます)とその文脈(ポジティブな言及であるかネガティブな言及であるか)を使って、ウェブサイトやコンテンツ著者の信頼性を計ることもしています。SEOの観点からは、ウェブサイトやコンテンツ著者のポジティブな評判を構築していくことが極めて重要です。

Google検索品質評価ガイドラインでは、E-E-A-TやYMYLよりも多くを割いてサイトとコンテンツ著者の評判について説明している

上の画像はGoogle検索品質評価ガイドラインの目次部分です。サイトやコンテンツ著者の評判についての記述がE-E-A-TやYMYLよりも先行し、より多くの紙幅が割かれています。このような構成になっている理由は、サイトやページだけを見れば優れたE-E-A-Tを示しているように見えたとしても、サイトやコンテンツ著者の評判が悪ければ高評価は与えられないからです。

E-E-A-T(経験、専門性、権威性、信頼)

E-E-A-Tとは、Experience(経験)、Expertise(専門性)、Authoritativeness(権威性)、Trust(信頼)の頭字語で、Googleが検索品質評価ガイドラインで定めた独自の基準であり、ページの品質を評価するための指標です。GoogleはE-E-A-Tの中で最も重要なのは信頼で、それは経験または専門性と権威性の結果であるとしています。

E-E-A-Tの概念図。中央に信頼(Trust)が位置し、それを支えるように経験(Experience)と専門性(Expertise)と権威性(Authoritativeness)が取りまいている

E-E-A-Tのそれぞれの意味は以下の通りで、SEOの観点ではE-E-A-Tのそれぞれをサイトやコンテンツ著者が実際に高め、それをコンテンツに反映していくことが求められます。これらは誰もが簡単に手に入れることができないものですが、だからこそ特別な価値を検索ユーザーにもたらすことができるといえます。

  • E: Experience(経験)— そのトピックについてコンテンツ著者が個人的な実体験や人生経験を持っていること。
  • E: Expertise(専門性)— そのトピックについてコンテンツ著者が訓練によって身につけた専門知識や技術を持っていること。
  • A: Authoritativeness(権威性)— そのトピックに関連する文脈でサイトやコンテンツ著者が第三者からポジティブな言及(サイテーション)や引用(被リンク)を受けていること。
  • T: Trust(信頼)— そのトピックについてサイトやコンテンツ著者に十分な経験または専門性があり、かつ権威性が証明されていること。

なおE-E-A-Tは独立したシグナルではなく、多数のシグナルの集合です。したがってE-E-A-Tスコアのような単独の指標は存在しません。しかしE-E-A-Tのコンセプトは、Googleが自動化されたアルゴリズムによって高く評価したいと考えるウェブサイトやウェブページの姿を示しているため、SEOを実施していくにあたって極めて重要です。

YMYL(Your Money or Your Life)

検索品質評価ガイドラインでは、ユーザーの幸福、健康、経済的安定、または安全に重大な影響または損害を与える可能性があるトピックを「Your Money or Your Life」またはYMYLと呼んでいます。Googleは2014年にYMYLカテゴリーを導入しており、以下のような損害が発生する可能性のあるトピックがYMYLに該当します。

  • 健康または安全 – 精神的、身体的、感情的な健康、または身体的安全やオンライン上の安全など、あらゆる形の安全を害する可能性のあるトピック。
  • 経済的な安全 – 自分自身や家族を支える能力を損なう可能性のあるトピック。
  • 社会 –  人々の集団、公共の利益、公的機関への信頼などに悪影響を及ぼす可能性のあるトピック。
  • その他 – 人々を傷つけたり、社会の福祉や幸福に悪影響を及ぼす可能性のあるトピック。

このYMYLカテゴリについてGoogleは、信頼性と安全性について最も厳しい基準で運営することが期待されているものと想定しています。このためユーザーのクエリがYMYLのトピックに関連していることをGoogleのアルゴリズムが検出した場合、ランキングシステムは、E-E-A-Tをより重視した検索結果を返します。

よくある質問

ここからはSEOに関する良くある質問をQ&A形式でまとめます。

SEOは誰でもできる?

SEOは誰でもできますが、コンテンツで扱うトピックについての専門知識や技能または個人的な経験を十分に持っていることが条件です。そのトピックについての十分な専門性や経験を持った人が、その専門性や経験をコンテンツに反映することで、SEOに適した独自の価値のある良質なコンテンツを作ることができます。

初心者がSEOで最初にやることは?

SEOで最初にやることは、既存のコンテンツを見直し、検索ユーザーの役に立つように調整することです。検索ユーザーの視点に立って、知識を伝えるコンテンツならより正確にわかりやすく、方法を伝えるコンテンツならよりうまくいくように、製品やサービスの紹介ならよりうまく使いこなせるように、コンテンツを見直します。

またコンテンツを見直すにあたっては、検索ユーザーがそのコンテンツを探すときに使いそうなキーワードタイトルタグ見出しタグに含めます。そして本文はパラグラフを使ってわかりやすく整理し、必要に応じて図版や写真や動画を使うなどして、よりわかりやすく、伝わりやすく、役立つように整えることで、検索結果に表示されやすいページにすることができます。これがSEOで最初にやることです。

SEOで重要なことは?

SEOで最も重要なのは検索ユーザーの役に立つことを目的にコンテンツを作ることです。検索エンジンは検索ユーザーにとってより役に立つページを優先して検索結果に表示しようとするからです。コンテンツの目的を明確に「検索ユーザーの役に立つため」とすることが、SEOの基本的な考え方であり、最も重要なポイントです。

効果が出るまでの期間は?

SEOの効果が出るまでの期間はサイトの状況によって変わります。それまでSEOが考慮されていなかった場合なら数日以内に効果が表れますが、すでにある程度はSEOが考慮されてるサイトがさらにメリットを引き出すには数ヶ月から1年程度を要します。なおGoogleは「通常は4か月から1年」としています。

SEOのメリットとデメリットは?

冒頭でも述べたとおり、SEOの最大のメリットは「見込み客のほうから自発的に訪問してもらえる」ことです。そのほかのSEOのメリットとしては、サイト運営者が自分でできることや、見込み客が知識を形成する段階から関係を構築できることなどを挙げることができます。

一方のSEOのデメリットは、短期的な成果が望みにくいため初期の段階では費用倒れを覚悟する必要があることや、検索アルゴリズムの変化や競合の状況といった不確実要素が多く結果が保証されないこと、良質なコンテンツの作成や維持のためのコストが半永久的にかかることなどが挙げられます。

SEOでやってはいけないことは?

SEOでやってはいけないことはGoogle ウェブ検索のスパムに関するポリシー違反ですが、これを知らずにやってしまう心配はほとんどありません。ただしマルウェア感染やコメントスパムのようにサイト外部からの攻撃によってポリシー違反になることはあり得ますので、サイトのセキュリティは堅牢にしておく必要があります。

スパムに関するポリシー違反以外でやるべきではないのは、専門外のトピックや経験のないトピックを扱うことです。たとえば、医療従事者ではない人が医療情報を書いたり、触ったこともない製品について製品レビューを書いたりすることは、検索ユーザーの役に立たないばかりか損害を与える可能性すらあり、検索結果で上位に表示される妨げになる可能性が大きいからです。

まとめ

ここまでSEO(検索エンジン最適化)の方法と仕組み、主要コンセプトを解説してきました。少し難しそうに感じられたかもしれませんが、SEOの作業は「あなたの顧客や見込み客の疑問にプロとして答えるコンテンツを作る」ことが中心ですから、実際にやってみれば簡単です。あなたは自社の顧客や見込み客を熟知していて、あなたの仕事における専門家ですから、要件は揃っています。

このページをブラウザのブックマークに追加し、必要に応じて参照しながら、まずは自分でSEOを実践してみてください。本文中の各リンクの先にはより詳しい解説もあります。また、このページで解説した内容よりもさらに簡単な未経験の初心者でも結果が出せるコンテンツSEOの方法もあります。あとは、やるかやらないかだけです。

自然検索はオンラインで最大のアクセス経路であり、その自然検索からの無料のアクセスを増加させるSEOは多くの企業にとって優れた投資先です。中小零細企業なら、まずは経営者自身の時間と手間を投資しましょう。自分でやってみるのです。少し慣れてきたら自分で実践してお問い合わせを増やす方法も参考にしてください。

脚注

  1. Search engine optimization – Wikipedia ↩︎
  2. Organic Share of Traffic Increases to 53% | BrightEdge ↩︎
  3. We Analyzed 4 Million Google Search Results. Here’s What We Learned About Organic CTR ↩︎
  4. Google 検索品質評価ガイドライン(PDF・英語) ↩︎