ディレクトリとは、分類項目の選択によって目的に合致したWebサイトの一覧を入手することができる検索サービスです。分類学的な木構造を用いた分類にしたがってWeb上のサイトに索引をつけたリンク集のような構造を持っています。

分類項目の選択による検索を行うディレクトリ

ディレクトリとは、Webサイトを人の手で情報を属性ごとに分類・階層化したリンク集のことです。分類学的な木構造を用いた図書館のインターネット版のようなサービスで、自分が目的とするテーマに合った分類項目を選ぶことで、その項目に合致したWebサイトの一覧を入手することができます。

Yahoo! カテゴリODP(Open Directory Project)はこのディレクトリ型検索サービスの代表的存在です。この2つは登録する価値があります。他にクロスレコメンド、Jエントリー、SiteListエントリー、iディレクトリ、BPNディレクトリ、e-まちタウンビジネスリスティングなどがディレクトリサービスを展開しています。(後述

人の手によるWebサイト単位でのディレクトリ登録

ディレクトリでは、申請のあったWebサイトを、エディターまたはサーファーと呼ばれるディレクトリ側の人間の手で登録します。エディターはサイトオーナーに申請されたWebサイトの審査を行い、最も適切と思われる分類にWebサイトを登録します。このとき、登録の単位がWebサイトであることがディレクトリの大きな特徴です。

ディレクトリ検索サービスはロボット型検索エンジンと同様に検索サービスを提供するものではありますが、一般的には「検索エンジン」とは呼ばず「ディレクトリサービス」または「ディレクトリ検索」と呼びます。

ディレクトリに「エンジン」の呼称が付与されない理由は、あくまでもディレクトリは人の手によって編集されているものを指し、機械的な情報処理を行う機構ではないためです。ディレクトリのメリットもデメリットも、この「手動であること」から生じています。

多くのディレクトリではキーワード検索で情報を探す機能が設置されていますが、これで探すのはサイト名・ディレクトリ(カテゴリ)名・説明文の内容だけであり、Webサイト内の個々のページの内容などは検索の対象になりません。

検索ノイズの少ない検索方法

人の手で登録されるディレクトリの長所は検索ノイズが少ないことです。検索ノイズとは、検索者が意図しないWebページが検索結果に混ざってしまう状態のことです。ディレクトリにおける各階層では、その階層に関連のあるリンクしか掲載されることがないため、一覧できるリンクの中に関係のないページが多数混ざるということはありません。

  • 人の手で分類されるため、分類項目に関連したテーマのWebサイトを見つけやすい
  • 掲載時に内容に対する審査があるため、掲載サイトは総じて品質が高い

必要な情報が登録されていない、または探しにくい可能性

ディレクトリは人の手で登録を行うことから、カバーできる範囲が必然的に狭くなります。このため、ユーザーにとって必要な情報を掲載するWebサイトが登録されていないことがあるという欠点を持ちます。

同様に、分類の方法が閲覧者の直感にそぐわなかった場合、掲載されている情報であってもそれを見つけにくくなってしまうという欠点を持っています。この欠点は、現状ディレクトリサービスの利用が衰退しつつある理由のうち重大なものの一つと言えるでしょう。

  • ロボットで情報を自動収集する検索エンジンに比べて、Webサイトの登録数が少ない
  • 分類項目の数や分類方法によって掲載できる情報が制限されるため、マイナーな情報が探しにくい
  • 登録だけでなく更新も人の手によるため、Webサイトが古い情報にもとづいた分類のまま掲載され続けている場合がある

被リンク構築の一環としての有料登録審査サービス

多くのディレクトリは登録のための有料審査サービスを提供しており、審査に合格すれば、各ディレクトリサービスごとの提携先となる各種ポータルサイトにリンクを掲載してもらうことができます。ただしロボット型検索エンジンの性能が向上した現在では、ディレクトリ検索そのものはほとんど利用されていないため、ディレクトリからの直接のトラフィック増はあまり期待できません。

またSEOの観点からも、リンクが掲載される階層が浅い場合には掲載ページからの発リンクの本数が多すぎ、階層が奥深い場合には掲載ページのリンクポピュラリティがそれほど高くないなど、実際には検索順位を大きく向上させるほどの効果はまず見込めません。

ディレクトリサービスの中には、特に強くリンクポピュラリティやSEO効果を謳ったものがありましたが、その大半は2013年9月から10月にかけてGoogleから不自然リンクの発信元とみなされ効果を失い、サービスを終了しました。現在では、ほとんどの有料審査サービスの利用は推奨できません。ただし例外として、

  • 開設初期などリンクポピュラリティが向上する前のサイトが、インデックスを早めるために利用する
  • 自然な被リンク構築が難しいジャンルやカテゴリのサイトが、リンクポピュラリティ向上策の一環として利用する

上記のような目的に限れば、Yahoo ビジネスエクスプレスの利用には一定の効果が見込めます。キーワード検索における上位を狙いたいという目的では大きな効果は期待はできませんが、新規に開設したサイトのクロールやインデックスの促進といった目的であれば、ある程度の効果はあります。

その他の低品質ディレクトリへの登録は要注意

大手企業が運営している有料審査型ディレクトリですら、審査が極めて緩く審査の意味を失っており、掲載サイトが低品質なものばかりになっている現状があります。ディレクトリの運営姿勢そのものに問題があり、Googleからペナルティの対象になっているものも少なくありません。

大手企業が運営する有料審査型ディレクトリですらこの状況ですから、個人運営のマイナーディレクトリ(一般に「野良ディレクトリ」と呼ばれます)の状況は推して知るべきでしょう。よくよく精査すれば、個人運営でも良質なディレクトリは一部に存在します(特定のジャンルに特化したものが中心です)が、大半は無審査に近く、スパムに限りなく近いものです。

ごく一部に存在する(かもしれない)優良マイナーディレクトリを探して登録する手間をかけるよりは、ディレクトリ登録を検討する場合はここで紹介した大手ディレクトリだけにとどめるとともに、マイナーディレクトリは無視し、ディレクトリ登録以外の他の被リンク構築に取り組むことが、効率的なSEOにとっては賢い選択だと言えるでしょう。