検索エンジンは、ユーザーが適切であると考えるページほど検索結果の高い位置に表示されるように進化を続けています。このため、ユーザーが適切であると考えるサイトを制作することがSEOの使命になっています。
- アルゴリズムはユーザーのために進化する
- SEOの使命は「ユーザーに支持されるサイト制作」へ
- SEO施策の変化
- 人間にとっても検索エンジンにとっても良いサイト
- 研究の対象を広く持つ
- 「何が何でも上位表示」は誤り
- SEOだけが成功のための解決策ではない
アルゴリズムはユーザーのために進化する
検索エンジンのアルゴリズムは、新技術の投入やチューニングが頻繁に繰り返され、日々進化を続けていますが、この進化の目的は「検索エンジンのユーザーにとって適切な検索結果を返すこと」です。利用するユーザーがその目的に合ったURIのリストを得られることが検索エンジンの価値ですから、アルゴリズムの進化はユーザーの利便性を追求する方向に進むのは自然なことです。
検索エンジンの開発者たちは、ユーザーがWeb上の情報にアクセスする際の窓口として機能し、ユーザーが求める情報を、的確にユーザーの元に届けることを目標にしています。これは何も理想論ではなく、インターネットはユーザーに受け入れられるサービスだけが生き残る世界であり、ユーザーの検索体験をより実りのあるものにすることと、検索エンジンを開発する会社が生き残ることが、ほとんど同じ意味を持つためです。
現在の最もメジャーな検索エンジンであるGoogleの基本理念は「ユーザーを最優先すること」だといわれています。Googleの会社概要には「Google の使命は、Google 独自の検索エンジンにより、世界中の情報にアクセスを可能にし、Web 上の検索経験をより実りのあるものにすることです。
」とあります。これはGoogleが、検索の対象範囲と検索の精度をそれぞれ最大にすることを目標としていることを意味します。おそらくは、他の検索エンジンもほぼ同様の開発理念を持っているものと考えられます。
SEOの使命は「ユーザーに支持されるサイト制作」へ
多くの人が高く評価する情報が、検索結果の上位に表示されるという方向性は、単なるキーワードマッチングだけで検索結果のスコアリングを決定していた旧来の検索エンジンとは大きく異なるものです。つまり、現在の検索エンジンは、人間による評価を効果的にアルゴリズムに取り入れ、ユーザーの評価に近い検索結果を出力するようになってきた、ということです。
検索結果の上位に表示されるためには、その情報が多くの人に支持される必要がある、という事実は、SEOの手法に対しても大きな影響を与えています。ページのソースをチューニングする、といった旧来からのSEOのテクニックから、ユーザーに支持されるサイト制作へ、といったパラダイムシフトが起きているのです。
例えば Google の PageRank に代表されるリンクポピュラリティによる重み付けは、世界中のウェブマスターやBlogerに「いいサイトはどこ?」と尋ねた場合の答えに近い検索結果を自動的に出力しようとする試みです。このように検索エンジンは、ユーザーにとって適切なサイトを上位に表示させるためにアルゴリズムを進化させていいます。
こうしたことから、検索エンジンのユーザーにとって適切なサイトを制作することが、検索結果の上位に表示させるための基本となるのです。検索エンジンのアルゴリズムや、検索エンジンを経由してサイトに訪れるユーザーの特性を理解し、検索エンジンとユーザーの両方に最適化されたサイトを制作していくための考え方や手法がSEOです。
SEO施策の変化
筆者がSEOにたずさわるようになってから、10年ほどの時間が流れました。この間にSEOやSEO取り巻く事情は、何度かの大きな変化を経験してきました。筆者がSEOをはじめた最初の1年(2000年から2001年)くらいの時点では、海外でも日本でも、SEOは完全に小手先のテクニックで、ドアウエイページやリダイレクトなど、現在ではスパムと見なされる危険の大きい手法がメインでした。
2001年の前半からは、海外ではサイト制作の手法としてのSEOが脚光を浴び始め、SEOはそれまでのアングラ的なものから、検索エンジンフレンドリーなサイト制作手法として認知されていきました。日本ではようやく小手先のSEOが認知され始めた頃です。
その後は、SEO、ユーザビリティ、アクセシビリティ、サイト制作、Webマーケティングなどの仕事の垣根はどんどん低くなり、今では上記の職種はほとんど同じような内容の仕事を行うようになりました。現在ではSEOは、Webマーケティングと直結し、ユーザビリティやアクセシビリティを加味したサイト制作手法の一つとなっています。
人間にとっても検索エンジンにとっても良いサイト
認識しておいていただきたいことは、SEOは「検索エンジン攻略」ではないということです。検索エンジンの目的は「ユーザーの目的にマッチした良いサイトを検索結果の上位にリストする」ことであり、これをより正確に行うために、検索エンジンのアルゴリズムは日進月歩の進化を遂げています。
SEOは決して「小手先のテクニックでロボットを騙す」ことではありません。検索エンジン攻略や検索エンジン対策といったトリックは、それらが通用しなくなるまでの寿命が短く、このようなトリックのために時間を費やすことはサイト管理者の時間の使い方としては効率的とは言えません。
SEOを「人間にとっても検索エンジンにとっても共に良いサイト」を構築するための指針と捉え、裏技的なトリックに頼らない真の「最適化」を心がけてください。また、SEOを必ず成功に導く必勝の手順のようなものは存在しないということも、同時に留意しておいたほうがよいでしょう。
研究の対象を広く持つ
SEOには重要な要素が多くあります。これらを研究するために、このサイトのようなSEO関連サイトの記述を参考にすることも重要ですが、それだけでは不十分です。あなたがターゲットとするキーワードで実際に検索をかけ、上位表示されるサイトについて分析、研究することは、あなたのサイト運営にとって大きなプラスになるでしょう。
この時注意すべきことは「研究対象を広い範囲に持つ」ことです。検索結果リストのトップにランキングされたサイトを闇雲に真似るのではなく、キーワードによっては100〜200番目にリストされているサイトにも関心を払いましょう。SEOのアプローチは多様で、正解はひとつではありません。トップポジションのサイトだけが正解ではないのです。
数十万から数百万もの検索結果リストであれば、1,000番目のポジションすら上位1%以内ということになります。「その位置にリストされている理由」があるはずであり、その理由について分析、研究し、自分のサイトのウェブポジショニングに役立てていく、という視点が必要です。
「何が何でも上位表示」は誤り
上位表示は誰にとっても魅力的なものです。しかし、闇雲にトップポジションを狙うのは誤りです。検索エンジンのアルゴリズムは日進月歩の進化を遂げています。「今現在」のウェブポジションにこだわってギリギリの最適化を施し、アルゴリズムの変化とともに検索エンジンスパムの烙印を押され、検索結果リストの圏外に落ちてしまっては、何をしているかわかりません。
もしあなたのサイトにとって最も重要なキーワードでそれなりのポジションが獲得できたら、さらなる上位表示に時間を使うのはやめて、サイトの内容面の充実のために時間を使いましょう。ただ闇雲にウェブポジショニングに時間を浪費することは、ウェブマスターの時間の使い方として好ましいものではありませんし、生産的な行為とは言いにくいものです。
そして、サイトの内容の充実に努め、その内容が多くの人に支持されればリンクポピュラリティの向上に役立つでしょうし、関連情報を含んだ多くのページを持つことはテーマの向上になるでしょう。またページ数が多く、それだけ豊富な内容を持っていれば、様々な絞り込み検索に対応できるようになっていきます。SEOとは、単にトップポジションを目指すことではないのです。
SEOだけが成功のための解決策ではない
SEOを研究、実践することは、あなたのサイトにより多くのアクセスを確実に誘導します。しかし、そのアプローチの方法は一様ではなく、検索エンジンのアルゴリズムの進歩と同様に、SEOの細かなテクニックも日々進歩しています。つまり「SEOに正解はない」のです。しかし、だからといって、最新のSEOテクニックの習得ばかりに気をとられ、肝心のコンテンツがおろそかになっては本末転倒です。
SEOは確かにアクセス誘導の魅力的な手段です。しかし、成功のための手段としては、これだけでは不十分です。もしあなたがオンラインショップなどECサイトのオーナー、ウェブマスターであるなら、アクセス誘導だけでなく、アクセスしてきたユーザーを魅了する工夫や、買ってもらうための工夫が不可欠です。SEOのテクニックなどはほどほどにして、サイト内容の充実、サービスの充実により多くの時間を割いてください。

